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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

高校野球が抱える数々の矛盾…コロナ禍は抜本的改革の好機

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの影響で、全国高校総合体育大会(インターハイ)の中止が決まった。夏の風物詩、甲子園大会の開催も厳しそうだ。

■仙台二中の快挙

 甲子園の戦後の復活は1946年だった。エース平古場昭二を擁する浪商が優勝、その浪商を翌年の2回戦で倒したのが東北代表の仙台二中である。二中は準々決勝でも下関商を完封する殊勲を挙げた。立役者はラジオが「紅顔の美少年」と称えた二階堂正、小柄な左腕投手だった。

 二階堂はその後、立大に進み、毎試合のように神宮のマウンドに立った。寮の同室が“大沢親分”こと大沢啓二で、卒業の年に、大宮球場で150メートルホームランをかっ飛ばした長嶋茂雄が入学し、杉浦忠、本屋敷錦吾とともに立大黄金時代を築いていく。

 二階堂は私の母の末弟で、叔父は今年2月に亡くなった。かつて明大監督だった島岡吉郎は取材した折、「二階堂か、懐かしいなあ」と目を輝かせて喜んだものだ。その場に同席していた明大OBの大崎三男(阪神)や巨人のスカウト部長だった沢田幸夫に「二階堂にはずいぶん世話になったよな」と、土産にウイスキーを頂戴した。仙台二中は、甲子園の快挙の後に名門校を模範試合に招き、帰りにどっさり米を持たせていたそうだ。

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