五輪延期で経費削減「タブーなし」 除外される競技はどれ

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 東京五輪の1年延期に伴う約3000億円の追加費用のうち、約856億円をIOC(国際オリンピック委員会)が負担すると、IOCのトーマス・バッハ会長が日本時間15日の理事会後に明らかにした。

 IOCの追加負担分は大会運営費の他に国際競技団体や各国五輪委員会の援助に使う方針だ。

 また同会長は、延期による大会経費の削減について、「タブーはない。すべてが議論される」と言及。批判が少なくないIOC委員への過剰接待を含め、聖域をなくしてメスを入れるとした。

 延期によって大幅に膨らんだコストをカットするには、運営側の工夫だけでは限界がある。手っ取り早く経費を削減するなら、参加人数を抑えるしかない。東京五輪は33競技、339種目で行われ、参加選手数は約1万1000人。各国のコーチ、スタッフも合わせれば1万6000人超で、史上最多の規模となる(日本は約1000人)。

 五輪憲章によると「オリンピック憲章、世界アンチ・ドーピング規定、試合の不正操作に関するオリンピック・ムーブメント規定、その他の規則に違反した場合(略)」は、実施競技から除外できるとしている(規則59)。これまで「ドーピング規定」の違反が目立つのはウエートリフティングとレスリングの2競技。ボクシングは過去の五輪で八百長、買収疑惑が浮上し、「試合の不正操作」が指摘されている。ウエートリフティング(196人)、レスリング(288人)、ボクシング(286人)の3競技を合わせると770人が出場予定。この3競技を除外すれば大会運営費は少なからず削減できる。

 古代五輪から実施されてきた伝統の競技が、東京五輪で姿を消すことになるのか。

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