山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

2010年代の阪神を回顧…メッセと能見で勝ち、そして負けた

公開日: 更新日:

 いろいろあったが、6月19日にプロ野球が開幕することとなった。セ・パともに当面は無観客試合で、120試合のリーグ戦を消化する予定。西暦を10年ごとに区切っていくなら、2020年代という新しい時代がいよいよ幕を開ける。

 私がひいきにする阪神タイガースも今年から新時代に突入と言っていいだろう。なにしろ昨季限りで鳥谷敬が退団し、ランディ・メッセンジャーが引退したのだ。これまでの阪神を長く支えてきた投打の柱が2人同時にいなくなったわけだから、これはもうまったく別のチームに生まれ変わったと見たほうがいい。

 特にメッセンジャーの引退は大きい。2010年に阪神に入団し、11年に先発ローテに定着して以降、18年まで8年連続で規定投球回到達。うちリーグ最多の投球回数を記録すること3回(うち200回以上1回)、2ケタ勝利7回、最多勝1回、最多奪三振2回、開幕投手5回、通算98勝。これは阪神のみならず、プロ野球界全体を見渡しても、2010年代ではトップクラスの投手成績である。メッセンジャーは2010年代に入ると同時にさっそうと現れ、2020年代に突入する直前に忽然と姿を消したのだ。

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