著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみの行動はスポーツの政治利用で五輪プロ化の帰結

公開日: 更新日:

 賛否はともかく、どうしてこうした行動がいま出てきたのか――。

 プロスポーツは人種差別の舞台ではない。むしろ、NBAでは8割、NFLでは7割、マラソンではトップ100の9割を黒人が占めるマジョリティーと言っていい。野球テニスで比率が低いのは確かだが、メジャーリーグは黒人ファンの獲得に取り組んでおり、テニスでも全米会場の2つのメインコートはアーサー・アッシュ、ルイ・アームストロングと黒人英雄の名前を冠している。大坂自身、昨年は女子アスリートで史上最高の41億円を稼ぎ、2位のセリーナ・ウィリアムズも黒人だ。肌の色に関係なく強い者が評価されている。

 大坂の抗議行動はスポーツがいま持つ発信力に由来し、それは80年代からオリンピック運動が牽引してきたスポーツのプロ化の結末だ。

 IOCのサマランチ元会長がアマプロの垣根を取り払ったのは、84年のロサンゼルスオリンピック。プロ化に根差した強化・普及により、スポーツの国際化も興行化も進み、競技レベルは向上した。それは不可逆だ。いまケニアのランナーが排除されて日本のマラソン選手が上位に浮上してもファンは納得しないだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山田涼介が「令和最強アイドル」と評されるワケ…主演ドラマ「一次元の挿し木」は玉森裕太を三歩リード

  2. 2

    沈黙貫く橋本愛vs佐藤二朗「週刊新潮」で反論の泥沼化…SNS連投で"自滅"を心配する声も

  3. 3

    『ひよっこ』再放送記念、神回「ビートルズがやって来る」再録

  4. 4

    骨折で入院中ですが…ブラジルに惜敗した森保Jを巡る一部炎上報道で心が痛い

  5. 5

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  1. 6

    男子バスケ日本代表に激震、ホーバス監督“解任”の真相…過去には八村塁と確執も 

  2. 7

    孤立深まる高市首相…国会10日ぶり正常化でも続く“包囲網” 与党内からも反発の声噴出の自業自得

  3. 8

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  4. 9

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  5. 10

    村上誠一郎前総務相が高市政権バッサリ!「これが本当に保守政治なのか」…突きつけた自民「立党宣言」との乖離