ロッテ大量感染も「保健所判断」で試合挙行 NPB説明に困惑

公開日: 更新日:

 ロッテのコロナ大量感染が判明した6日、12球団とNPBは臨時実行委員会を開催。その後、NPBの井原事務局長は記者会見で、ロッテ戦の試合を挙行する決定に至った理由について、「保健所の判断」と説明。クラスターが起きた際の対応についても、8月にJリーグのサガン鳥栖がクラスターで活動停止したことを踏まえ、「保健所の判断」とした上で、「保健所が2週間の活動停止と指示をされたら、それに従う」とした。

 しかしこの回答、そもそもおかしくないか。

 保健所は感染者の隔離などを指示することはあっても、試合開催の可否まで指示することができるのか。

 実際、ロッテのクラスターを担当する千葉市の保健福祉局医療衛生部医療政策課に話を聞くと、「保健所には試合開催の可否を判断する権限は与えられていない。活動に関してこちらが許可をしたり、中止を指示することはありません」と、こう続ける。

「保健所は感染者の方や濃厚接触者の方の把握と、感染拡大防止のための調査、助言を行います。事業活動に関して助言することはゼロではないですが、食中毒のように法律に基づいた行政処分を執行できない。ですから、今回のケースも、最終的に試合を行うかどうかは施設、運営の方々に判断していただいています」

 NPBの説明では、あくまで保健所が試合開催の可否を判断している、とも受け取れるが、「そういうふうに捉えられることはあると思いますが……。言葉の捉え方の問題もあるので、こちらとしては何とも言えません」(前出の担当者)と、困惑の体だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  3. 3

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」

  5. 10

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも