ソフトVの裏に非情の工藤采配 内川退団決意と次期監督問題

公開日: 更新日:

最後まで内川を二軍で塩漬け

 若手が台頭する一方、工藤監督が“非情”に徹したのが内川の扱いだ。今季は横浜時代の03年以来となる開幕二軍。ファームで3割以上を打ちながら、一軍には一度も呼ばれず、優勝とは無縁のシーズンを送った。

 そんな扱いにしびれを切らしたのか、内川は球団に退団の意向を申し入れ、今季限りで退団することが27日、決定的になった。今後は現役続行を目指し移籍先を探すという。

 ホークスOBが言う。「内川は一塁とDHが専門。つぶしが利かず、無理に起用すれば結局、割を食うのは若手です。代打専門だとしても、内川が出塁すれば代走が必要になる。この時点でベンチから2人いなくなるわけで、コスパが悪い」

 そうはいっても、内川は年俸2億5000万円の大ベテラン。リーダーシップもあり、その経験と勝負勘は何ものにも代えがたい。不振が続いたのならまだしも、復調して二軍ではしっかり結果を出していた。そんな選手を二軍で塩漬けするのはためらうのが普通だ。

 前出のOBは「すでに後が控えていますからね」と、こう続ける。

「球団としては14年まで指揮を執っていた秋山前監督を再登板させたい。当時は日本一を達成しながら、家庭の事情で退団。あれから数年経ち、現在は本人も復帰に意欲を燃やしている。昨季のV逸直後に、工藤監督の解任が検討されたほどです。しかし、工藤監督が3年連続で日本一となったことで、秋山監督招聘構想はいったん棚上げ。さすがに日本一監督をクビにするのは体裁が悪い。工藤監督も自身の置かれている状況がわかっているので、とにかく結果を出すしかなかった」

 工藤監督は来季までの2年契約だが、この世界は契約年数などあってなきがごとし。連続Vを目指し、ひたすら突っ走るしかない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束