冷や汗白星発進の新大関・正代に“守り思考”という新たな敵

公開日: 更新日:

 狙われる立場ということを如実に表した一番だった。

 8日、新大関正代(29)が前頭筆頭若隆景相手に今場所初白星。しかし、苦戦も苦戦、冷や汗ものの勝利とあれば、喜んでばかりもいられない。

「若隆景は左おっつけが得意だが、この日は右からおっつけた。これは正代の左差しを封じるためで、対策を練って臨んだ相撲です。これに正代は面食らい、懐に入られてあわやとなった。それでも土俵際の絶体絶命の体勢から突き落とせたのは、持ち前の粘りと柔らかさがあればこそだが……」(ある親方)

 軍配は正代に上がるも、「同体ではないか?」と物言い。軍配通りになったとはいえ、協議を待つ間、正代は生きた心地がしなかっただろう。

 誰もが緊張する新大関初土俵の初日。負けようものなら、そのままずるずるといきかねない。

 もちろん、安心するのはまだ早い。大関に勝てば名を上げられるとあれば、今後はさまざまな力士のターゲットになる。多くの力士は若隆景のように、徹底的に研究をしてくるだろう。それをはね返してこその大関だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」