二階氏「五輪中止」発言で晴海フラッグは“負の遺産化”回避

公開日: 更新日:

 東京・湾岸の晴海エリアに建てられた総戸数5632戸(うち分譲住戸4145戸)の集合住宅は、オリンピックの選手村として利用された後、改修。購入者に引き渡される“五輪レガシー(遺産)”として話題になった。

 しかし、新型コロナの感染拡大でオリンピックが延期に。それにともない、晴海フラッグの引き渡しは1年ずれこんだ。すでに1000戸近くが契約済みだが、購入者の一部は、引き渡しの遅れによって生じる家賃保証などの補償を求める民事調停を申し立てているなど、トラブルも起こっている。

「すでに無観客とアナウンスされていますが、世界中から選手がフルで参加するのは極めて厳しく、開催してもグズグズな悲惨な大会になるのは確実です。強行開催して選手村でクラスターが発生し、選手が亡くなるケースがないとも限りません。もしそうなったら、“悲惨な街”として記憶に残ることになるでしょう。感染で死者が出れば、いくら消毒改修をしたところで、選手が亡くなった事実は消えません。部屋の購入者は、重要事項説明で事故物件の説明を受けることになります。晴海フラッグの負のレガシー化が避けられるだけ、購入者にとって中止はプラスだと思います」(榊氏)

 新型コロナ感染拡大の中でのオリンピックの開催は、さまざまな面で無理を生じさせることになりそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり