巨人菅野2度目の登録抹消 右肘違和感で遠のくメジャーの夢
巨人のエース菅野智之(31)が8日に今季2度目の登録抹消となった。先発した7日のヤクルト戦で右肘の違和感を訴えて四回で緊急降板。通常の直球は150キロを超えるが、降板前の四回2死からオスナを右飛に打ち取った直球は140キロだった。原監督は「少し時間を空けようと。1回飛ばしぐらいになる」と軽症を強調したものの、投手の生命線といえる「肘」だけに、今オフにも再挑戦する可能性が高かった大リーグ球団の評価にも影響を及ぼしそうだ。
菅野は昨オフ、ポスティングシステムによるメジャー移籍を目指したが、契約合意に至らず、年俸8億円で巨人残留。それでも今季中に海外FA権を取得予定で、今オフの再挑戦を示唆している。
野球文化学会会長で、米球界に精通する名城大准教授・鈴村裕輔氏がこう言う。
「重要なのは右肘を完治させてから戦線に復帰できるか。それを結果でメジャーに示すことが重要です。米国の場合、医師が『3カ月コース』と言えば、従うしかありませんが、日本の場合は違和感が残っていても、本人のゴーサインで復帰するケースが少なくない。巨人のエースで責任感が強いでしょうから、無理をして復帰することも考えられます。ただ、早期復帰したとしても、結果が伴わなければ、完治をアピールすることにはならない。仮に再挑戦するとなった時、メジャー球団は及び腰にならざるを得ないでしょう」