照ノ富士の反則負け 伊勢ケ浜親方が覚えた苦渋の場内説明

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 師弟揃って「なんでこんなことに……」という心境ではないか。

 初日から唯一の10連勝と独走していた大関照ノ富士(29)が19日、まさかの「反則」で黒星を喫した。

 相手はこれまで12勝3敗と合口のいい妙義龍。まわしこそ取らせてもらえなかったものの、腕をきめて左手で小手投げ。つんのめりながら踏ん張る妙義龍の頭部を押さえ込み、土俵に転がした。

 しかし、ここで審判団から物言い。照ノ富士が不安そうに協議を見つめる中、審判団が土俵下に戻ると、マイクを持ったのは審判部長を務める師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)。「照ノ富士がまげを掴んで引っ張っており、反則として妙義龍の勝ちとします」とのアナウンスに、国技館はどよめきに包まれた。

 照ノ富士にすれば、完全に勝っていながら自身の不注意で喫した初黒星。次の一番が結びのため、花道を下がることもできず、負け残りで土俵下に残る羽目に。終始憮然とした表情だったのも無理はないだろう。

 伊勢ケ浜親方だって間が悪いことこの上ない。連勝街道を突っ走っていた弟子が目の前でまさかの反則負けのうえ、それを場内に説明しなければならなかった心境はいかばかりか。

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