山口俊は巨人復帰濃厚 エース菅野のメジャー流出を後押し

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 ジャイアンツ傘下3Aサクラメントの山口俊(33)が日本時間3日、自身のインスタグラムで「日本に帰国することを決断しました。夢を追ってメジャーに挑戦しましたが、力及ばずシーズン途中での帰国となります」とファンへ向けたメッセージを投稿した。

 昨季はブルージェイズで2勝4敗、防御率8.06。今年2月に自由契約となり、直後にジャイアンツとメジャー昇格の可能性があるスプリット契約を結んだ。しかし、マイナー5試合に登板し、0勝3敗、防御率6.17。今季はメジャーでの登板はなかった。

 古巣の巨人復帰が濃厚だ。巨人の先発陣は、エース菅野が右肘に違和感が生じ、開幕からローテを守っていた今村も二軍調整中。畠は不調から中継ぎに回り、守護神デラロサも左脚の違和感で登録を抹消された。3日の試合前まで交流戦の防御率は4.24。先発も救援も人員不足にあえぎ、投手陣の整備が急務となっているだけに、獲得するのは間違いない。

2人は微妙な関係

 山口は渡米前の2019年にリーグ最多の15勝を挙げて5年ぶりのリーグ優勝に貢献。最高勝率、最多奪三振と合わせ「投手3冠」に輝いた。DeNA、巨人時代にクローザー経験もあるため、巨人は復帰を模索していた。

 さる球界関係者は「菅野(智之=31)のオフの決断にも影響しそう。右肘を痛めたことで、過酷な環境のメジャー挑戦を諦め、巨人残留の可能性が高まったとみていました。それでも、山口が復帰するなら話は別です」とこう続ける。

「高卒3年目の戸郷が一本立ちしていない中、もし山口が復帰すれば、エースの称号を譲り、今オフこそ、後ろ髪引かれることなく海を渡れる。それに2人は微妙な関係なんです。19年にリーグ優勝した際のインタビューで山口が『(菅野に)どんな調整の仕方をしてるの? とか聞いても教えてくれなかった』と明かすと、2学年下の菅野は仏頂面で『だって、これまで何もやっていなかったでしょう』とバッサリ。実際、山口は17年に泥酔暴行トラブルを起こして出場停止処分を受けるなど世間を騒がせてチームに迷惑をかけたでしょう。以降、19年になるまで2年近く、菅野は山口とほとんど口をきかなかったそうですから」

 山口の出戻りにより、若手の出場機会が限られるのは言うまでもないが、エース菅野の流出を後押しするとしたら、痛しかゆしの“補強”になりそうだ。

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