また五輪“特権扱い” サーフィン会場でドンチャン騒ぎ容認

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 また五輪の“特権扱い”が発覚した。東京五輪で初採用されたサーフィン競技の会場(千葉県・釣ケ崎海岸サーフィンビーチ)で、チケットを保有する観客は酒を飲みながら音楽ライブを楽しめる「野外フェス」に参加できることが分かった。国民は五輪開催のために自粛を強いられるというのに、観客は会場で「ドンチャン騒ぎ」とは、とても理解しがたい“格差”だ。

 サーフィン競技は7月25日から8月1日の間の4日間で実施される。「自然の海で行われるサーフィンは、悪天候だったり天気が良すぎて波が立たないと競技が成立しないため、あらかじめ日程に余裕を持たせている」(大会関係者)という。

 この8日間にわたる競技期間中、会場で毎日開催されるのが、「オリンピックサーフィンフェスティバル」だ。観客は競技を観戦しながら、音楽ライブや出店による飲食販売などを通じ、サーフィンカルチャーに触れることができるという。チケットは1日単位の販売で1枚3000円だった。会場の収容人数は6000人。密になる状況は避けられない。国際大会ではサーフィンとフェスの融合は一般的なのだという。

「国際サーフィン連盟(ISA)が2017年に主催した『世界ジュニア選手権』(宮崎県日向市)の会場には、ステージが設置され、ロックバンドによる演奏が行われました。ステージを取り囲む屋台では、ビールをはじめとした酒にジュース、チキン南蛮といったご当地料理などが販売された。また、19年のISA主催の『ワールドサーフィンゲームス』(宮崎県宮崎市)でも会場の隣で音楽フェスが開催され、9日間で約8万8000人の観客が訪れる大盛況でした。これらの大会は大会組織委員会も視察に訪れていました」(競技関係者)

 コロナ禍のさなか、オリンピックサーフィンフェスティバルは簡素化されるものの、開催は強行されるようだ。昨年9月、組織委の大会運営統括・中村英正氏が会見で、フェスの簡素化についてISAと協議していると明かし、「サーフィンフェスティバルは単なるフェスではなく、競技と一体のものと考えている」と発言。開催姿勢を維持していた。

「一般国民」は自粛なのに

 しかし、開催都市・東京では20日の「緊急事態宣言」の解除後も「まん延防止等重点措置」が適用され、酒類提供について自粛要請が出される可能性がある。企業にテレワークを求める「テレワーク・デイズ」も実施される。

「一般国民」が“欲しがりません勝つまでは”と、五輪のために我慢を強いられるのに、五輪を観戦する者だけは“飲み放題”可能とは、不公平もいいところなのではないか。

 組織委に問い合わせると、〈6月に決定する観客上限の決定状況を踏まえ、実施詳細が決まり次第、公式ウェブサイト等でお知らせします〉とメールで回答があった。

 さすがに、「入場制限」をかけ、「飲食禁止」にしないと、国民は納得しないのではないか。 

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