著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭は「ダブルス一本」で五輪を乗り切れ…右手首の故障に不安、大事な31歳

公開日: 更新日:

 女子テニスのプレースタイルとファッションを築いたのはフランスのスザンヌ・ランランだ。1924年、冬のリビエラでランランの試合の主審をテッド・ティンリンという少年が務めた。後にエバートや沢松和子にウエアを提供するデザイナーになる。ランランはウィンブルドン単複5連勝中という絶頂期、主審はその時まだ13歳だった。

 いまも4大大会の男子決勝の主審を女性が務めることはよくあり、そもそも男女共同でルールを築いてきた競技はテニスだけだ。日本でもいち早く人気を得たのはそのためだし、テニスが24年のパリ大会を最後にオリンピックから離脱したのは、オリンピックよりずっと支持され定着していたからだろう。

 88年のソウルからオリンピックに復帰し、間もなく開幕する東京大会が9大会目になる。メダリストはほとんど知られていないだろう。グラフの名前が浮かぶのは、グランドスラム完全制覇が絡んだゴールデンスラムだったから。競技によってオリンピックの位置付けは異なるとよく言われる。その理解をいまこそ錦織圭に向けて欲しい。

 錦織は、現在進行中のウィンブルドンは2回戦敗退だった。試合後、珍しく悔しさを隠さずムッツリしていたのは、故障から順調に復帰している自信があったからだ。春から“ショットメーカー”の片鱗を随所に織り込んだ中身の濃いプレーを続け、唯一の不安は前哨戦で痛めた右手首だ。ウィンブルドンでは分厚いリストバンドで押さえていたが、少し痛みがあると話していた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状