【カヌー】準々決勝敗退で引退…「破天荒」な女子カヌー小野祐佳のセカンドライフ
2日に行われた女子カヌーのカヤックシングル200メートルに出場し、準々決勝で敗退した小野祐佳(31)。東京五輪を最後に、選手生活に幕を下ろすという。
秋田県南部に位置し、日本海に面する由利本荘市で生まれ育った。「人と自然が共に生きるまち」を掲げるこの地は、日本百景の1つで7月下旬まで雪渓が残る鳥海山があり、これを水源として日本海まで繋がる一級河川の子吉川が流れている。「どこを歩いても山、河、海など雄大な自然を身近に感じられます」とは同市観光協会の担当者だ。
小野がカヌーを始めたのは小学生の頃。秋田県が2007年の国体開催地に選ばれたことで、同市が開設した「本荘ジュニアカヌークラブ」の体験教室に参加したことが始まりだ。小野が高校を卒業するまでここでともに汗を流した、現在は同クラブで指導者を務める佐藤悠揮氏(29)は当時をこう振り返る。
「祐佳さんはとにかくストイックな人でした。手を抜いているところを見たことがないくらい。僕が練習で祐佳さんに勝ってしまった時は、こちらが思わず恐怖心を抱いてしまうくらいに険しい表情で悔しがっていたのを覚えています(笑い)」