【陸上】110m障害・泉谷駿介の恩師が語る 覚醒の瞬間と唯一無二の技術

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 2年時の関東学生対校選手権では110メートル障害と三段跳びで2冠に輝き、走り幅跳びでも2位。今年6月末に行われた日本選手権110メートル障害では、日本新記録の13秒06を叩き出して優勝した。この記録は16年リオ五輪の同種目優勝タイムまで0秒01に迫るもので、今シーズンの世界ランキング3位に位置する。

 快挙の背景には、越川氏が「勝とうとするな」と言い続けたことがある。力んだり、ハードルにぶつからなければ必然的に大記録を叩き出せるという確信があった。

「今年2月、跳んでから着地までの距離を4メートルでやってみることにしました。前日本記録保持者の高山峻野選手(182センチ)が3メートル50センチと聞いているので、175センチの泉谷は体格の割にかなり大きく跳んでいることになる。また、スタートから最初のハードルまでの歩数を、本人の希望で8歩から7歩にしたのもこの時期です。これらの変更点には走り幅跳びなどの要素を組み入れているのですが、スロー動画で確認して驚きましたよ。動作にまったく無駄がなく、完全に噛み合っていましたからね。現在の走りは泉谷だからこそできる新技術で、他の選手がやろうと思ってできるものではありません」(越川氏)

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