日ハム新庄監督ド派手言動の裏で…実際のキャンプは「名より実を取る」チョー地味路線

公開日: 更新日:

 ビッグボスがまたもメディアをジャックした。

 注目のキャンプインまで10日余り。日本ハム新庄剛志監督(49)が、執筆した80ページに及ぶ「新庄ノート」をミーティングで配布し、練習には各界から最大でスペシャリスト8人の臨時コーチを招聘するキャンプの構想を明かすや、スポーツマスコミはこぞって、

<(秘)400冊シンジョウシキ>

<ノムさん魂継承 マル秘本>

<夢の沖縄キャンプ 各界のスター集結>

 と、例によって大騒ぎしているのだ。

■「教えを請う価値はある」

 日本ハムOBがこう言う。

野球界内外からスペシャリストを招集するというプランに関しては、早くもさまざまな名前が取りざたされています。新庄監督と同学年で天才打者と言われた元広島前田智徳さん(50)、かねて親交のある青学大陸上部の原晋監督(54)、タレントの武井壮さん(48)などなど。例えば、十種競技の元日本チャンピオンでもある武井さんは、今もタレント業の傍らトレーニングを重ね、陸上のマスターズ大会に挑戦して、41歳で出場した大会の4×100メートルリレーでマスターズのアジア新記録をマークしています。新庄監督は球団の関係者とキャンプの方針を話し合う中でも、『50歳近い年齢になっても、あれだけのスピードで走れるということは、トレーニングの方法、体の使い方に秘訣や秘密がある。教えを請う価値はあります』と武井さんの名前を出していたとか。単なる話題づくりではなく、新庄監督なりの考え、意図があるようです。さまざまなアプローチでチーム、選手に刺激とヒントを与えるということでしょう」

延々と繰り返される守備と基礎練習

 就任以来、次から次へと話題を提供する新庄監督だが、一方でネット上には<話題づくりはもう飽きた><そろそろ野球に集中してください><パフォーマンスを考える時間をチームと選手のために使ってほしい>というファンの意見も散見されるようになってきた。

 肝心のその本業の方だが……。

 別の球団OBが、「派手な言動とは裏腹にキャンプの練習は極めて地味なものになりそうです」とこう続ける。

「すでに新庄監督本人が『暗くなってボールが見えなくなるまで……かなり遅くまで(練習を)やる』『試合より練習をさせたい。練習はものすごくさせる』と宣言しているように、長時間かつハードな練習を課すことになるのは間違いない。15時には選手がグラウンドから誰もいなくなるということもあった栗山監督時代に比べれば、かなり厳しくなる。就任後に視察した昨秋のキャンプで真っ先に球団に要求したのが、それまで20時に閉鎖していた室内練習場の夜間開放だったそうですからね。しかも、キャンプ前半は徹底的に守備を鍛える方針。工夫は凝らすでしょうが、打撃練習の時間を削ってでも、地味な基礎練習を繰り返しやらせるメニューを組んでいる。1点を守る野球を標榜しているだけに、妥協はしないはずです」

 選手が気持ちよくスタンドに打球を放り込むフリー打撃は、キャンプの華のひとつだ。プロの凄さが観客に分かりやすく伝わるため、柵越えするたびにスタンドから歓声や拍手が湧き起こるものだが、こと練習に関しては「名より実を取る」というのだ。

「そのフリー打撃にしても、選手には制約が設けられる可能性がある。新庄監督は一発のホームランより、投手の頭を抜くような低いライナー性の安打を選手に求めています。より実戦的な練習を課すでしょうから、キャンプが有観客開催になったとしても、スタンドのファンはつまらないかもしれません」(同)

■紅白戦や練習試合の削減も

 紅白戦や練習試合にも否定的。最近はどの球団もキャンプ第2クールの2月8日前後から試合を行い、実戦を通して調整をしていくのが通例となっている。実戦10試合を予定している日本ハムも2月8日に古巣の阪神との練習試合が組まれ、CS放送で生中継されることになっているが、新庄監督は9日に出席したスタッフ会議後、「試合が多いでしょ。練習をさせたいんですよ」と報道陣に漏らしている。ビッグボスの鶴の一声で、試合数が削減される可能性もあるというから、沖縄・名護の一軍、国頭の二軍でも地に足を付けた地味な練習が延々と繰り返されることになりそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状