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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

清原和博氏だけじゃない! 大リーガーによる「人命救助エピソード」3選

公開日: 更新日:

 医務室に詰めていたチームドクターがすぐに診察に当たり、緊急手術が必要と判明。少年は救急車で大病院に運ばれ、手術は成功した。少年は最短の時間で手術を受けることができたので後遺症もなく順調に成長。わがまま大打者というイメージが強かったジム・ライスの人助けは、フェンウェイパークの伝説のひとつになった。

■骨髄移植も

 自分の骨髄を白血病に苦しむ幼い少女に提供する形で人助けをしたメジャーリーガーもいる。カブス、パドレスなどで4、5年前まで名脇役として活躍したマット・シーザーは、骨髄移植のドナー(提供者)を募るNPOの呼びかけに賛同して骨髄を提供した。骨髄移植は6つある白血球の型がすべて、ないしは5つ合致する患者に移植される。シーザーの白血球の型はかなりまれなもので、それを必要としている少女が地球の裏側のウクライナに一人いた。生後15カ月の小児白血病患者アナスタシアちゃんである。骨髄はウクライナに空輸され、無菌状態の手術室で移植された。

 この国境を超えた人助けはメディアの関心を集め、3年後、シーザーはESPNが制作した番組で、テレビカメラを通じて元気になったアナスタシアちゃんと対面。通訳を通してしばし会話を楽しみ感慨に浸った。

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