阪神・湯浅京己 投手転向2年で急速16キロ増の潜在能力

公開日: 更新日:

湯浅京己(阪神 投手・22歳)

■富山GRNサンダーバーズ→2018年6位

 聖光学院高(福島)時代は腰の成長痛に悩まされた。高校2年の冬に内野手から投手に転向。球速は135キロだった。3年春の県大会で公式戦初登板を果たしたものの、東北大会、夏の甲子園はベンチ外。アルプススタンドで応援していた。

 そんな無名右腕は、BCリーグ富山時代に覚醒した。BCのトライアウトを経て2018年に入団。1年目の秋に最速151キロをマークするなど、投手転向からわずか2年で球速は16キロもアップ。同年ドラフト阪神から指名を受けた。

 アマ野球に詳しいスポーツライターの安倍昌彦氏が言う。

「BC時代はいい時と悪い時がハッキリする投手でしたが、いい時の『最大値』は非常に高かった。150キロ前後のストレート、140キロ台前半の高速フォークが指にかかったときは、BCの打者を圧倒していました。プロ入り後は故障もありましたけど、BC時代よりフォームの再現性が向上している印象です。同じフォームで一定の球数を投げることができている。特に今はえげつないフォークを投げていますからね。投手は自分の投球に自信があるかどうかは、腕の振りに影響する。今の湯浅のフォークは、ストレートよりも腕を振って投げているようにも感じる。もともと潜在能力は高い投手。一軍で結果を残したことで『自信』と『実戦力』が備わり、本物になりつつある」

 もっか22試合で防御率0.86。最下位に低迷する阪神の希望の光である。

(成績は6月3日時点)

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