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大豊昌央元大相撲力士

本名は鈴木栄二。1955年3月29日、新潟県北魚沼郡堀之内町(現魚沼市)出身。73年に時津風部屋に入門し、同年11月場所で初土俵。81年1月場所に新十両に昇進し、82年5月場所で新入幕。83年1月場所は新三役として小結を務める。87年1月場所後に引退し、時津風部屋の部屋付き親方となり、2002年に独立。20年に蒼国来に部屋を継承させ、相撲協会を退職。主な弟子は蒼国来、若隆景、若元春ら。最高位は小結。

蒼国来を感嘆させた若元春の四つ相撲 結婚後は負けん気を前面に出すように

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 出世争いでは弟の若隆景に後れを取りましたが、若元春の活躍も目覚ましいものがあります。

■新入幕後4場所勝ち越し

 十両筆頭だった去年11月場所で11勝4敗の好成績を残すと、今年1月場所で新入幕。7月の名古屋場所を除けば、4場所で勝ち越しています。前回は力士の柔軟性の重要性について書きました。若元春は弟ほど体は柔らかくありません。力士として平均か、あるいは少し硬いかな。

 入門当初は普通に出来ていた股割りも、昔は稽古に熱心でなかったこともあり、幕下時代に出来なくなっていたり。

 そんな若元春ですが、組むと強いんです。まだ幕下だった頃、現役だった今の師匠、蒼国来が稽古後、「左四つになったら強いですよ」と舌を巻いたほどです。

 蒼国来も力が強く、まわしを取ると本領を発揮する四つ相撲の力士。その彼にそこまで言わせるのだから、当時から才能は兄弟の中でも頭ひとつ抜けていました。

 若元春の強みは全身の力です。総合力といいましょうか。腕相撲では誰にも負けないとか、弟の若隆景のように下半身が特に強靱とか、なにか特筆すべきものがあるわけではない。全身の力やバネがまんべんなく強いのです。

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