著者のコラム一覧
羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

海外で戦うプロは焦らず逆境に強くなる 移動の苦労を知り、精神的にもタフに

公開日: 更新日:

 そういった意味では米男子のPGAツアー「ペブルビーチプロアマ」に出場した小平智もしぶとく成長しています。大会3日目は2打差6位の好位置からスタートしながら強烈な風が吹いてスコアを7つ崩し、13ホール消化時に通算イーブンパー72位(暫定)まで後退してサスペンデッドでした。

 4日目は第3ラウンドの残りをプレーし、最終ラウンドも3ホールを残して再び日没順延でしたが、通算7アンダー28位(同・最終順位29位)までスコアを戻しています。気象条件はみな平等であり、不平を言っても仕方ありません。

■夕方スタートにもじっと耐えて待つ

 悪コンディションは確かに不運ですが、それを受け入れることで強くなっていくのです。日本では夕方4時、5時スタートということはまずありません。それまでじっと待たされることも海外では当たり前なのです。

 だから焦らずじっと待つことができる選手は競り合いにも強くなる。

 昨年、こんなことがありました。箱根でのコンペに参加したプロ数人が新幹線で関西に帰る途中、静岡での集中豪雨で止まりました。すると水巻善典は静岡駅ですぐ下車して、タクシー乗り場に向かうとすでに長蛇の列。そこでレンタカーを借りてホテルを探してすぐに移動したのです。他のプロは「すぐに動くだろう」とそのまま新幹線にとどまり、長時間缶詰めでした。

「米国ではよくあること」と、PGAツアー参戦経験のある水巻だからこそ機転の利いた対応が素早く取れたといえます。

 世界で戦うプロはどんな状況に遭遇しても慌てず、逆境に強いのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲