著者のコラム一覧
宮崎紘一ゴルフジャーナリスト

蝉川泰果も不発…日本選手が海外で面食らい、スコアメークに苦心する決定的な理由

公開日: 更新日:

 かつてホウライカントリー倶楽部(栃木)で公式戦「日本ゴルフツアー選手権」が行われ、現地を取材した際、設計者のR・ボン・ヘギー氏も大会視察で来場していた。

 この時は優勝スコアの通算20アンダーを筆頭に大量アンダーパー選手が続出した。するとヘギー氏は主催者の日本ゴルフツアー機構に、「私はこんなことのためにコースを設計したのではない」と猛抗議した。

 日本ゴルフツアー機構が選手に遠慮したのか、4日間ともやさしい場所にピンを切ったことに怒りが収まらなかったのを目撃した。ようするに苦心した設計意図を大会がぶち壊したからだ。

 マスターズ会場のオーガスタナショナルGCを設計したアリスター・マッケンジーは19世紀後半のボーア戦争に軍医として出兵し、戦時のカムフラージュ戦術をヒントに、ピンを切るポジションまで想定してアーメンコーナーに代表される18ホールをデザインした。その難しさは開場から90年近くたった今も変わらない。

 ピンポジションでもわかるように、わが国にはプレーヤーの技術を最大限に引き出すだけのコースもなければ、試合設定の創意工夫もない。これでは世界に出て行った日本選手が、ゴルフ場に面食らうのも当然だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景