岡田監督“タテジマ愛”のルーツ 整形外科医がストップかけた禁断の1000本素振り

公開日: 更新日:

 それでも1000本素振りをやめなかった岡田監督。阪神入団時に「ゴッドハンド」の異名をとった名トレーナーが「新人なのに素晴らしい筋肉をしとる。何十人に1人やろな」と絶賛したマッスルが、骨を包んで救っていたのかもしれない。

 私は北陽グラウンドには何度も足を運んだ。思い出深いのは90年春。センバツに出場するプロ注目の右腕・寺前正雄の取材に訪れた時。どっぷり日が暮れた練習後、自身通算10回目の甲子園出場を果たした名将・松岡英孝監督に手招きされた。

「ここの食堂であぐらをかいて食べていきなさい。お母さんたちが作ったバラ寿司。私も選手も、コーチもOBも保護者も食べる。取材に来たお客さんも食べるんです」

■「酒は選手人生縮める」

 そして野球談議に花を咲かせていると「ほう。普段はプロ野球、阪神の取材ですか。それなら伝言をお願いできますか」と頼まれた。

「酒の量を減らしなさい。酒は目にくる。そのトシになって視力が衰えたらバットは振れない。選手寿命が延びるかどうか、大事な時期だぞ。岡田にそう伝えてください」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動