元プロ野球選手・山口俊さん 六本木で白ワインとシャンパンの合うちゃんこ屋を始めたワケ

公開日: 更新日:

山口俊さん(元プロ野球選手/36歳)

 今シーズンのセ・リーグは、大方の予想に反しヤクルトが低迷し、横浜DeNAが健闘中。その横浜で11年間プレーし、FA巨人へ、さらにポスティングで大リーグへ移籍した投手がいた。山口俊さんだ。この春、引退を表明し、早速、ちゃんこ店を始めていたことでも話題になった。山口さん、その後、どうしているのか。

  ◇  ◇  ◇

 山口さんに会ったのは、そのちゃんこ屋「TANIARASHI」。山口さんの大分県中津市の実家は、亡き父親で元力士の谷嵐さんが始めたちゃんこ屋で、山口さんの店は実家からののれん分け。東京メトロ・六本木駅から徒歩10分と、交通の便の良い所にある。

「競合のちゃんこ屋が少ない港区で良い場所を探していたら、たまたま六本木でした。壁紙などは変えましたけど、和食屋だった店を居抜きで借りているんですよ」

 カウンターと個室が3つで全24席。席と席の間をゆったりとり、内装はホテルのバーのようにオシャレだ。

「ちゃんこ屋というと畳敷きで和のイメージのところ、この店は白ワインやシャンパンが合うちゃんこ屋というのがコンセプト。新しい発想でないとダメだと考えました。予算は1人1万~1.5万円と高めですが、おいしい料理といい接客で安いと感じてもらえるよう努めています」

 ウリのメニューは「寄せ鍋ちゃんこ」2800円、「大分とり天」1400円、「近江牛タタキ胡麻ポン酢」2800円。どれもおいしそうだ。

 料理人とホールマネジャーが各1人で、ほかにアルバイトが10人。山口さんも月曜から土曜まで毎日、接客している。

「開店してまだ半年超なので、お客さまは身内や知り合いが多く、いちげんの野球ファンのお客さまが入ってき始めたところ。野球ファンのお客さまは『フランクに話せて楽しかった』と言って帰っていかれますね。野球の話を含め、どんどん話しかけていただきたいのですが、お客さまのほうが遠慮している感じです(笑)」

■生活サイクルは一変

 遅寝遅起きのプロ野球選手時代から一変。今は朝7時半起床、帰宅は夜中12時ごろとハードだ。

「店を経営する両親を見て育ったので、今の生活スタイルはイメージ通り。売り上げは、ありがたいことにイメージより上です(笑)。でも、毎日不安ですよ。今日、お客さまが入っても、明日はどうなるかわかりませんから。野球は自分との闘いで、がんばって成績を残せば結果はついてきますが、飲食店は自分がベストパフォーマンスだと思ってもお客さまは不満を感じるかもしれません。だから、常に考えて接客しないと、と思っています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  2. 2

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 3

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  4. 4

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5

    金銭トラブル退団ヤクルト畠山コーチ「若かりし頃の愚行録」…酒浸りでデーゲームに朝帰り、練習サボって風呂

  1. 6

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 7

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  3. 8

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  4. 9

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”

  5. 10

    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  2. 2

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 3

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  4. 4

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    松原千明ちゃんとの結婚と死会員限定記事

  2. 7

    松田聖子が『博士ちゃん』昭和歌手特集でランク圏外のナゾ…令和もトップ走る聖子らしい“こだわり”

  3. 8

    巨人・阿部監督「心折れそう」…ヘルナンデス痛恨の左手首骨折離脱で現場&フロントWパンチ

  4. 9

    「24時間テレビ」に“旧ジャニーズ不要論”噴出…20年以上続いたメイン司会途絶えて視聴率回復の皮肉

  5. 10

    やす子「24時間テレビ」での好感度上昇は諸刃の剣…早くも“イジリにくい芸人”になる懸念