原体制下で繰り返された育成制度の悪用…甘い言葉と敬意欠く契約、アマもプロも総スカン

公開日: 更新日:

 巨人は昨年のドラフト会議で育成選手を9人指名した。前年の2021年は10人、20年は12人。その裏で毎年大量に育成選手が戦力外となって契約を打ち切られている。

 原辰徳前監督(65)が3度目の就任となった18年のドラフトから、巨人は計37人を育成で指名した。さるチーム関係者がこう言った。

「原監督の方針で20年ドラフトから育成選手を大量指名。その分、戦力外にしないといけない選手が増えたが、『育成は一年一年が勝負だから仕方ない』ということでした」

■「二軍再調整」のノリで契約させる

 他球団からは「巨人の育成は三軍の試合要員」と揶揄された。一部の強豪校の間では、「巨人の育成の誘いに気を付けろ」という合言葉があるという。甘い言葉で引き入れておきながら、入団後のサポートは厚くない。甲子園優勝経験のある強豪校の監督は、こんなことを漏らしていた。

「高校生は育成でもプロに行きたがる。でも、あの制度は怖い。だって練習生ですから。巨人なんてドラ1で入った選手でも平気で育成になってしまう。他の球団ではやってませんよね。たとえ1位でも、高校から巨人には送り込みづらい。育成と言われたら断らせます。高卒1、2年で放り出されたら困ります。巨人がああいうことをやるから、うちは基本的に大学進学を勧めているんです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"