著者のコラム一覧
津田俊樹スポーツライター

産経新聞記者として1992年アルベールビル冬季、同年バルセロナ夏季五輪を取材。運動部長、論説委員を経て、現在フリー。2019年に東京五輪開催をめぐる問題点を指摘する「ブレないスポーツ報道」(言視舎)を出版。

東京五輪汚職裁判傍聴記(上)東京五輪汚職初公判 フィクサー高橋治之被告が見せた79歳らしからぬ戦闘モード

公開日: 更新日:

 東京五輪パラリンピックをめぐる汚職事件の裁判が相次いで開かれた。14日、受託収賄罪に問われた大会組織委員会の元理事、高橋治之被告(79)は初公判で無罪を主張、波乱含みの展開をうかがわせた。

 12日には独占禁止法違反(不当な取引制限)に問われた大会組織委の元大会運営局次長、森泰夫被告(56)に懲役2年、執行猶予4年の判決が下されたが、組織委首脳のスケープゴートでは、という見方がある。傍聴記とともに被告周辺に迫ってみた。

 ◇  ◇  ◇

 被告席に座っても持ち前の眼光の鋭さは変わらない。

 ビッグマネーまみれのスポーツビジネス界の修羅場をくぐり抜けてきた高橋治之被告は法廷でも存在感を示した。

「全ての公訴事実について無罪を主張します。支払いを受けたのは民間のコンサル会社としての報酬で、あくまでビジネス。理事の職務の対価として支払われたものではありません」

 罪状認否での全面否認は予想通りとはいえ、実際に証言台で聞くと重みが違う。79歳という年齢とはかけ離れた闘争心がみなぎっている。昨年9月に元代議士の山口敏夫氏から聞いた、被告の人物評を思い出した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  2. 2

    フジ・メディアHD経営刷新委に吉田真貴子氏の名前…"高級和牛ステーキ接待"で辞職→天下り疑惑の元総務官僚

  3. 3

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  4. 4

    26億円投入のお台場巨大噴水事業が「フジ日枝案件」と露見…小池都知事による激怒と錯乱と珍答弁

  5. 5

    (61)寅さんのおかげで子供4人を大学に入れることができた

  1. 6

    中居氏問題の根底にある「旧ジャニーズ」の大きすぎる存在…フジは“パイプ役”藤島ジュリー景子氏と関係断絶できるのか

  2. 7

    星野監督1年目…周囲から浮いても関係ない「今岡は変わった」と思わせたくてアップから全力だった

  3. 8

    石丸伸二陣営が会見で露呈したグダグダ…都知事選の公選法違反疑惑で事務局長が“新証言”、買収の疑い強まる

  4. 9

    今年のロッテは期待大!“自己チュー” 佐々木朗希が去って《ようやくチームがひとつに》の声

  5. 10

    【新連載】星野監督は講演会でいきなり「おまえはクソ生意気らしいから野村さんと全然あかんかったんやろ!」