かつての横綱が“満身創痍”照ノ富士を語る「本人が一番つらいはず」と八角理事長&芝田山広報部長

公開日: 更新日:

「今場所も久々に出場して、周囲から『どんな相撲を取るんだ?』『横綱の責任を果たせるのか?』という厳しい目線で見られていますから。そこをよく辛抱していますよ。以前、何かのインタビューで『長く相撲は取れない』と話していたのが印象に残っている。横綱とは、常にそういう立場に置かれているんです」

 八角理事長は「おそらく照ノ富士が一番、新横綱の誕生を望んでいるんじゃないかな。今、引退したら横綱不在になってしまいますから」と話した。これは自身の体験を踏まえてのことだろう。

 北勝海の現役晩年だった1991年5月場所で千代の富士が引退すると、7月場所は大乃国、翌92年1月場所で旭富士(現伊勢ケ浜親方)が引退。4横綱が、たった1年間で一人横綱になってしまったのだ。

 当時の北勝海は首、左肩、腰、両足を痛めて満身創痍。91年9月場所から3場所連続で休場した。休みがちになっている照ノ富士に、当時の自分の姿を重ねているに違いない。

 北勝海は一人横綱となった92年3月場所に出場するも、初日から2連敗し休場。翌5月場所直前に引退。93年1月場所で曙が昇進するまで、横綱不在時代となった。(後編につづく)

 ◇  ◇  ◇

【後編を読む】…では、八角理事長と芝田山親方がそれぞれ引退を決意した時の心境を赤裸々に語っている。晩年は横綱としてどのような矜持、責任を持って土俵に上がっていたのか、大相撲ファンなら必読だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景