新入幕・大の里「10日目 関脇戦」の裏に相撲協会の“苦い思い出”…番付より賜杯争い優先

公開日: 更新日:

 なぜ、小細工に走ってしまったのか……。

「数十年に1人の大器」と期待され、関脇琴ノ若(26)と並んでトップの1敗をキープしていた大の里(23)。

 23日はその両者が激突した──が、結果は大の里の完敗だった。ここまで強烈な当たりで相手をはね飛ばす立ち合いだったが、この日はもろ手突きを選択。中途半端な突きで脇がガラ空きになり、何もできないまま寄り切られた。

 今場所新入幕の大の里は前頭15枚目。それが優勝争いのトップタイとはいえ、10日目にして早くも関脇戦である。

 さるベテラン親方は「今は番付よりも、優勝争い優先です」と、こう続ける。

「相撲協会にとって、苦い思い出が2020年1月場所、徳勝龍の幕尻優勝です。徳勝龍は番付通り、十両や平幕にだけ勝って、さっさと優勝を決めてしまった。結局、千秋楽だけ割を崩して大関貴景勝をぶつけたものの、どっちらけでしたからね。それならば、今回のように早くから番付上位で好調な力士を対戦させた方がファンも納得する」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず