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羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

日本男子勢が海外で勝つことが特別でなくなった最大の要因

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 今年に入って3人目の初制覇です。欧州ツアーの「ヒーロー・インディアン・オープン」で、ツアー参戦1年目の中島啓太(23)が通算17アンダーで優勝。日本人の同ツアー優勝は、青木功さん、松山英樹(32)、久常涼(21)、星野陸也(27)に次ぐ5人目となりました。

 星野が勝ったのは2月のカタール・マスターズ。3月初旬には幡地隆寛(30)がアジアンツアーと豪州ツアー共催のニュージーランド・オープンを制しました。

 日本人が次々に海外で勝てるようになった最大の要因は飛距離です。中島や久常に限らず、身長が180センチに満たなくてもドライバーで300ヤード以上飛ばす学生はたくさんいます。

 私が学生の頃はドライバーはパーシモン。ボールは糸巻きでした。日米大学対抗で対戦しても米国選手との差は歴然。ドライバーが250ヤード以上飛んでも、米国選手の2番アイアンとほぼ同じ。パー5のスコアで差が出ました。

 今の若い選手はトラックマン(弾道計測器)で理想的な打球の回転数、回転方向、クラブ軌道、入射角などを分析。進化した用具の性能を最大限に引き出すための体づくりは欠かさないものの、我々が練習場で数千、数万と打って掴んだショットの感覚を、科学の力で短時間でものにできるのは大きい。器用な日本選手は昔からアプローチやパットのうまい人が多い。今は350ヤード以上も飛ばす怪物級の欧米人もいますが、180センチ未満の身長でも300ヤード超のドライバーショットがあれば海外で通用することを、久常や中島は証明してくれました。

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