二刀流継続の致命傷に…「投手断念」を視野に入れた大谷“ピッチクロック批判”の重み

公開日: 更新日:

「大谷はNHKの番組で故障とピッチクロックの影響について口にしましたが、これはあくまで個別インタビューであり、大谷個人の故障に関する質問を受けての発言だった。しかし今回は、日米メディアが大挙する囲み取材という公式の場で、<メジャー>という大きな枠組みで投手の故障が相次いでいることへの意見を求められ、個人の体験も踏まえて『間違いなく負担は増えている』と言及した。二刀流をこなしながら、2度の右肘手術を強いられた大谷の“ピッチクロック批判”はインタビューでの発言とは重みが違う。大谷は投手にとってピッチクロックはそれだけ深刻な問題と認識しているのです」

 さらに同番組では、2度目の右肘手術を受けた今後の影響について、「投手としては2度目の手術なので、おそらくもう1度同じ症状になったら配置転換。他のどこのポジションか分からないですけど、そういうふうになる」と、投手を断念する意向も示した。

 最速160キロを超える直球と切れ味鋭いスイーパー、フォークを武器にする大谷は「クオリティーが上がると、どうしても負担が出る場所がある」とも言っている。本人はあくまで「ベストボールを投げ続けないといけない」という意思があり、投手として最高のパフォーマンスを発揮したいと考えている以上、投球間のインターバルを削ぐピッチクロックは障害以外の何物でもない。

 大谷はすでに何度もキャッチボールを行い、投手としてのリハビリを始めている。だが、ピッチクロックはそんな本人から二刀流を奪う危険をはらんでいる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  3. 3

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    巨人無残な50億円大補強で“天国から地獄”の阿部監督…負けにお決まり「しょうがない」にファン我慢限界

  1. 6

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  2. 7

    阪神・藤川監督が報道陣と連日の長話…“豹変”の裏に株主総会での「リーダーの資質ナシ」痛烈批判

  3. 8

    阪神藤川監督 ドリス再雇用検討のトンチンカン…「だったら育成選手を」「チームに悪影響」の痛烈指摘

  4. 9

    阿部巨人が“3Aクビ”元DeNA乙坂智を入団テストの大迷走…「いま必要?」SNSで飛び交うシラけた声

  5. 10

    巨人入り乙坂智に横浜高時代の“とんでも伝説”…「何様のつもりだ!」元部長がブチ切れたことも

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  2. 2

    国分太一だけでない旧ジャニーズのモラル低下…乱交パーティーや大麻疑惑も葬り去られた過去

  3. 3

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  4. 4

    参院選千葉で国民民主党に選挙違反疑惑! パワハラ問題で渦中の女性議員が「証拠」をXに投稿

  5. 5

    石破首相の参院選応援演説「ラーメン大好き作戦」ダダすべり…ご当地名店ツラツラ紹介も大半は実食経験ナシ

  1. 6

    ホリエモンに「Fラン」とコキ下ろされた東洋大学の現在の「実力」は…伊東市長の学歴詐称疑惑でトバッチリ

  2. 7

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  3. 8

    参院選終盤戦「下剋上」14選挙区はココだ! 自公の“指定席”で続々と落選危機…過半数維持は絶望的

  4. 9

    外国人の「日本ブーム」は一巡と専門家 インバウンド需要に陰り…数々のデータではっきり

  5. 10

    「サマージャンボ宝くじ」(連番10枚)を10人にプレゼント