著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

ポストシーズンの分配金が示す光と陰…一般職員の年収は約5万ドルで平均未満、“やりがい搾取”の一面も

公開日: 更新日:

 最高であり最低でもあったのが、今年のポストシーズンの分配金である。

 1億2910万ドルという分配金の総額は、昨年の1億780万ドルを超える史上最高額となった。

 一方、最も多くの分配金を得たドジャースの1人当たりの満額の分配金は47万7441ドルで、ポストシーズンの出場球団が従来の10チームから現在の12チームに拡張された2022年以降では最低の金額となった。

 理由は明白で、大リーグ機構からポストシーズンの出場球団に与えられる分配金の取り扱いは、各球団の選手の投票によって決定する。

 すなわち、分配金を受け取れる対象を選手だけにするのか、球団職員も含めるのか、受け取る人数で均等に配分するのか、別の指標によって重みづけをして分けるのかなど、全ては選手の総意によるのである。

 今回のドジャースは満額の配分金の受け取り対象者が79人と昨年のワールドシリーズで優勝したレンジャーズの64人に比べて15人多い。そのため、分配金の総額は過去最多となったものの、1人当たりの金額は低下することになった。

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