巨人入り田中将大は「給料ドロボー」に終わるか、復活するか…球団OB評論家が実名で懸念点を指摘

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 奮発したものである。

 巨人と契約合意した田中将大(36)が25日、都内ホテルで入団会見。「(日米通算200勝まで)残り3勝というところをフォーカスされますが、3勝で終わる気持ちはない。一つでもチームに貢献する。まだまだできるということを証明したい」と意気込んだ田中将に、巨人は1年契約で年俸1億6000万円(プラス出来高=推定)ものカネを積んだのだ。

「日米通算197勝とはいえ、2021年の楽天復帰後は4年間で20勝33敗。昨年10月の右肘のクリーニング手術の影響で今季の一軍登板は、先発した9月28日のオリックス戦の1試合のみに終わった。その試合も5回6安打2四球4失点でKO。奪三振はわずかに1だった。ここ数年の成績を考えれば、楽天が提示した年俸5000万円が妥当なところで、巨人の条件もその程度だと予想していた。他に引き取り手がなく、巨人が救いの手を差し伸べた格好。争奪戦にもなっていないのに、あまりに破格でしょう」(セ・リーグ球団編成担当)

 球団に獲得を熱望した阿部慎之助監督(45)も会見に同席し、「いろいろウダウダ言われてますけど、できると信じてあげるしかない。2ケタ勝って、一緒に日本一になることしか考えていません」と期待を口にした。オリオールズに移籍した今季15勝3敗の菅野智之の穴を埋め、届かなかった13年ぶりとなる日本一奪回の原動力になってくれれば1億6000万円も安いものかもしれないが、問題は今の田中将にそれだけの力が残っているか、である。

「ウダウダ言いたくはないけれど……」

 と、巨人OBで評論家の高橋善正氏が続ける。

「現実問題として、ここ数年の状態では、2ケタ勝利どころか、先発ローテーション入りも厳しいと思う。巨人にはすでにエースの戸郷、今季10勝の山崎、外国人のグリフィン、伸び盛りの井上と4人の先発がいて、残り2枠を争う先発候補も入団2年目の西舘、期待の堀田、赤星、左腕の横川に加え、若手有望株の京本、松井らも面白い。同程度の力なら若手を使うべきだし、さすがに阿部監督も田中将には彼らとの競争を求めるでしょう。

 それを勝ち抜くためには、一にも二にも、投球の基本となるストレートのスピード、球威、球質を取り戻すことが絶対条件。田中将は制球が良く、変化球も豊富なのは確かで、球威の衰えを投球術でカバーできるとの楽観論もありますが、それも質のいい真っすぐがあってこそ。平均球速140キロ台前半の直球では、打者からすれば怖くないし、ボール球を振らせることもできません。年齢的に平均150キロを求めるのは酷でしょうが、打者を押し込める真っすぐのキレを取り戻してこそ、スタートラインに立てるとみます」

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