綱とり出直しの琴桜に必要な「脱・頭でっかち」…初場所の足を引っ張ったのは考えすぎる悪い癖

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 要は稽古不足、ということだが、琴桜にはメンタルのもろさを指摘する声が少なくない。八角理事長(元横綱北勝海)は昨年9月場所中に琴桜が宇良に負けた相撲を「相手を見過ぎている。考え過ぎ」と話していた。

 今場所もほとんどの相撲で後手に回っていた。九重審判長(元大関千代大海)も「体と心がバラバラ」と話していたほど。綱とりの重圧もあったにせよ、考えすぎる悪癖が足を引っ張っているようなのだ。

 昨年末のインタビューでも、それをうかがわせる言葉があった。本紙記者が「(11月場所の優勝は)親方衆が『前に出て攻める相撲』を称賛していた」と振った後だ。

「何が良い部分かは本場所によって違う。その時の状態の良し悪しもある。(中略)その時その時、自分のどの部分で勝負できるか。漠然と相撲を取るだけじゃなくて、自分の勝負どころを見極める。相手の良さを潰して、勝負できるところで勝負しなければいけない」

 相撲は軍配が返ったら「待った」のない一発勝負。あれこれ考え込んで後手に回るくらいなら、前に出て攻めた方が好結果につながるケースが圧倒的に多いのも確かだ。実際、琴桜は先場所、宇良に雪辱を果たした時も「考えるより目の前の一番を」と話していた。

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