全米女子プロ選手権「PGA肝いり新設コース」は評判最悪…タイパ度外視がゴルフ大国の首絞める
その暑さの中、砲台グリーンのピン位置は初日から難しく、パー3では2組以上待つことはざら。1打目がワンオン可能な短いパー4のティーイングエリア近くでも30分以上待たされるから当然、プレーの進行は遅くなる。
初日、渋野日向子は現地午後2時28分にスタートし、ホールアウトは夜の8時30分を越えていた。
2日目の竹田麗央も6時間超のプレーで、18ホール目は日没直前。コースにギャラリーの姿はチラホラだった。
スムーズにゲームが流れた最終日でも最終組は5時間45分以上要した。
PGAは本部のお膝元に難度の高いコースをつくって得意顔かもしれないが、果たしてこれがプロスポーツと言えるのか。
スポーツライターの津田俊樹氏が言う。
「ゴルフは屋外競技ですから、炎天下で6時間を超える競技は選手の健康を害します。今大会のように日陰がほとんどないコースでは観客だって同じ。世界的な気候変動により、真夏の屋外競技は命懸けです。競技時間を短縮するため、出場人数を減らしたり、例えば野球のピッチクロックのように、アドレスして打つまでの時間を数秒以内にするとか、夏場限定の特別ルールを導入するなど、ゴルフも考える時期にきているのではないか」