大谷翔平がドジャースを「完全支配」…死球合戦での紳士的態度に日米が“聖人君子”扱いする違和感

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「特別扱いも甚だしい」の批判も

 1イニングだけ投げるオープナーとしての投手復帰はそもそも、大谷の希望で実現した。本人に加えて代理人のネズ・バレロ氏も同席、フリードマン編成本部長、ロバーツ監督、右肘手術の執刀医、トレーナーらとの協議で投手復帰の前倒しが決まった。

 ライブBPをやってから打者として試合に臨むのは、ダブルヘッダーをやるようなもので消耗が激しい。「1イニングならメジャーの試合でも投げられる」という大谷の要望を球団が受け入れた格好だ。要するに公式戦で投手としての調整、もっと言えばリハビリを行うことを球団が認めたことになる。

 米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」によれば、元マーリンズ球団社長のデビッド・サムソン氏は「ドジャースは特別扱いも甚だしい」と批判しているそうで、そう受け取られても仕方がないのが実情なのだ。

「投打の二刀流は、ただでさえ波紋を呼ぶ。投手と打者、1人で2人分の仕事をするわけで、大谷が投打の同時出場を続けることで出場機会を失う選手も出てくる。特に大谷は主力が休養するためのポジションでもあるDHを独占している。それによって負担の大きな捕手のスミス(30)などはかなり割を食う。今季は打率(.328)と出塁率(.425)がチームトップにもかかわらず、休養するにはDHでなく欠場を強いられるわけですから。それでも球団は大谷をDHで使い続ける方がメリットが大きいと判断しているのです。スター選手揃いのドジャースの中でも、大谷だけは特別扱いされている」とは特派員のひとりだ。

 ドジャースは昨季まで12年連続でプレーオフに出場。今季は21世紀初となるワールドシリーズ連覇を目指している。2013年以降、昨年までの観客動員数はメジャートップをキープし続けている(コロナで球団によって観客を制限した20年を除く)。今季の開幕時の年俸総額は3億1954万ドルでメッツに次いで2位だ。

 大谷は実力も人気もカネもあるスター軍団のドジャースを、入団2年目にして完全に支配しているようなのだ。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、いまや本場米国でメジャーリーグの顔となった大谷だが、2028年ロス五輪に本人は乗り気でも「出場できない可能性」が高いという。いったいなぜか。どうして大谷は大舞台に立てなさそうなのか。その「3つの理由」とは。

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