JOC「橋本聖子会長」誕生の裏に森喜朗元首相とバッハIOC前会長の影…オリンピズムは置き去りに
田嶋氏優勢だった新会長の人選には、もうひとつ潮目が変わる“事件”があった。
5月に、春の叙勲で旭日大綬章を受章し、その親授式のために来日した国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ前会長だ。
「来日した際、JOCを訪れたバッハが、橋本氏を会長に推したというのです。東京五輪組織委会長だった橋本氏は東京五輪担当相も務めた。オリンピアンでもある橋本氏とは関係が強く、そのバッハが橋本氏の会長を望んでいるというのは説得力がある。実際にバッハの意向はあったと聞いていますが、田嶋会長に反対する守旧派がバッハを“葵の御紋”として利用した可能性はあるでしょう。いずれにしろ、JOC内部の主導権争い、人事闘争で、オリンピズムが置き去りにされている印象です」(前出の津田氏)
東京五輪では大会後に談合、汚職が発覚して、関係者計22人もが起訴された。今も裁判が続く中、JOCに人事闘争などしているヒマなどないはずだが……。