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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

初の日本人IOC会長誕生の可能性は…来たる会長選を地政学的視点から占ってみる

公開日: 更新日:

【第6回】票読み

 国際オリンピック委員会(IOC)会長選まであと数日である。この連載の締めくくりに選挙予想を展開しよう。

 正直なところ、今回の会長選は7人が7人とも有力候補であり予測がかなり難しいが、地政学的視点から占ってみる。

 誰も覚えていないだろうが、実は私にはこんな経験がある。2013年9月、20年五輪がブエノスアイレスのIOC総会で決定される前日にミヤネ屋という番組に呼ばれた。そして突然、東京の得票数を予想させられる羽目に陥った。五輪の招致活動については熟練工であったが、票読み経験はゼロ。切羽詰まった私は楽屋でそれまでの五輪運動に関わった経験と知識をフル回転させて「62」という数字をはじき出した。スタジオで発表した時はその票の多さに皆驚いたが、翌日東京が獲得した票は「60」。わずか2票の違いであった。

 会長選挙も当時の開催都市決定方式と一緒で、1人1票を有するIOC委員の過半数を得票した候補者が勝利する。過半数を得るまで、最低得票数の候補者を外して投票が続けられる。

 世界のスポーツが欧州中心主義で発展してきたことは本連載でも述べてきた。これまでの歴代9人の会長も1人の米国出身者を除き、欧州出身である。

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