著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

公約に「平和」という言葉を19回も使ったラパルティアン、一度も使っていないサラマンチ

公開日: 更新日:

【第4回】世界平和とロシアへの対応

 2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから3年が経った。

 第2次トランプ政権が誕生し、にわかに停戦が取り沙汰されているが、忘れてはならないのは、その日はロシアがオリンピック休戦を破った日であることだ。柔道を敬愛し、オリンピックファンでもあったプーチン大統領がオリンピック休戦のはざまを利用したのだ。

 これは、明らかにスポーツによる世界平和構築を目指すオリンピズムへの裏切りである。国際オリンピック委員会(IOC)がその理念を実現するために五輪開催を続けるだけでは、国連決議までしたオリンピック休戦すら破られてしまう現実。これに立ち向かえる器量がIOC新会長には求められる。

 バッハ現会長はロシアへの制裁を科し、「平和にチャンスを!」と訴えたが、その後も戦争は続き、パリ五輪でのオリンピック休戦も実現できなかった。会長候補者は「平和」にどう向き合おうとしているか?

 オリンピックが人類の融和に必要であることは全候補者とも一致している。7候補のマニフェストに「平和」という言葉がどれだけ登場するかという視点でその志向性を見てみよう。

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