今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに
投手が打たれるたびに星野監督から鉄拳を食らう。中日の攻撃が終わり、再びマスクをかぶると、またベンチから「タケシ!」の声。ビクビクしながらベンチを振り向いた中村さんは、マスク越しに鼻血を垂らしていた。
「俺はとんでもないところで野球をやっとる……もう嫌だ……」
そんな感情に襲われたことは、一度や二度ではなかった。
そんな中村さんは、投手が打たれた際、マスクをかぶったまま、星野監督のもとへ向かったことがある。「防具」をつけていれば張り手を防げると思ったのだろうが、「何しとんじゃあ! マスク外せえ!」とむしろ火に油を注いだ。
常日頃から、難を逃れようと必死だった。横浜スタジアムでの横浜(現DeNA)戦で投手陣が炎上するや、星野監督は中村さんに「正座しとけ!」と一喝。中村さんはロッカールームで正座を強いられた。
星野監督が厄介なのは、中村さんがちゃんと正座をしているかどうか、わざわざロッカールームに足を運んで監視をすること。中村さんもそんな星野監督に対抗すべく、後輩選手に「(監督が)来たら教えて」と“見張り”を頼んでいた。