国内女子ツアーの“レベル低下”を象徴する神谷そらの「今季2勝目」
【住友生命Vitalityレディス 東海クラシック】最終日
通算10アンダーの首位タイからスタートした神谷そら(22)が3打伸ばし、今季2勝目(通算4勝)を挙げた今大会。今年の複数回Vは3勝の佐久間朱莉(22)に続いて2人目となったが、この試合は「トップ5」が消えたツアーの現状を物語っていた。
昨年の今大会が終わった時点で複数回優勝者は6人いた。6勝の竹田麗央(22)、3勝の岩井明愛(23)、川崎春花(22)、2勝の岩井千怜(23)、桑木志帆(22)、小祝さくら(27)だ。
竹田、岩井姉妹は今季から米ツアーへ移籍。昨年終盤に2勝した山下美夢有(24)も主戦場を米国へ移した。実力者4人がいなくなった上に小祝が7月の試合で左手首を痛めてからツアーを離れ、今月8日には手首の手術で今季の残り試合を欠場すると発表。昨年のメルセデスランキングトップ5が全ていなくなった。
ツアー関係者が言う。
「試合を休まず、体が強いことで知られる小祝の故障には驚きました。彼女以外では、川崎や桑木が今年のツアーの盛り上げ役になると思っていたのですが、川崎は不倫問題で開幕から5試合欠場したことで、本来の調子が戻らずここまで21試合でべスト10入り1回。桑木も一時調子を落とし、今も未勝利です。6月までにポンポンと3勝した佐久間も今大会で4勝目が見えたが、最終日終盤に自滅。同日17番で首位の神谷に並んだルーキーの荒木優奈(20)も2勝目を狙ったものの、18番の1打目を左の池に入れてダブルボギー。神谷は難なく優勝を手にした。多数の実力者が一気にいなくなって心配されたツアーのレベル低下を象徴するような試合でした」