外国人審判を大豊泰昭さんが突き飛ばし…星野監督“出動”で「未経験の恐怖」を与えた舞台裏
この判定に大豊さんは納得がいかず、ディミュロ審判に「Why?」と抗議した。続く3球目、さらに大きくコースを外れた球にストライクとコールされてついに激怒。ディミュロ審判を突き飛ばしてしまったのだ。
「Get Out!」
大豊さんはすぐさま退場処分となったが、今度は星野仙一監督がこれにキレて乱闘に発展。ベンチを飛び出したコーチがディミュロ審判の肩を掴むなど、ひと悶着が起きた。
スタンドからも「審判代えろ」「米国へ帰れ」と怒号が飛び交う始末だった。
当時は審判に抗議するなんて珍しいことじゃなかったが、メジャーでは審判のジャッジは絶対。抗議した選手に「報復判定」をすることもあると聞いた。
ディミュロ審判は試合後、ロッカールームで体を震わせながら、「自分のアンパイアとしてのキャリアの中で経験したことのない恐怖感を覚えた」とコメント。翌日、セ・リーグ連盟に辞表を叩きつけ、帰国してしまった。なんとも不毛な一日だった。


















