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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

アスリートの進化と裏腹に世界は退化…トランプは28年ロス五輪開催国の元首にふさわしくない 

公開日: 更新日:

 伝統的な種目でも感動のシーンが試合後に訪れた。フィギュアスケート男子シングルでは、絶対王者イリア・マリニン(米国)がフリーで得意の4回転ジャンプをことごとく失敗し8位となった。その直後、彼はショックを抑えて1位となったミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)を称え、ハグしている。4回転の神様と言われるアスリートの失望は計り知れなかったが、その彼を2位となった鍵山優真が称え、祝福する姿は見るものの胸を熱くさせた。最近のアスリートは勝敗を超えたところの意識があるように思える。これはアスリートの進化と言えるかも知れない。

 アスリートの進化とは裏腹に世界は退化して見える。ウクライナへの攻撃をやめないプーチン、台湾統一への軍事介入を仄めかす習近平、そしてベネズエラの石油利権を武力で奪ったトランプ。彼らが世界を牛耳ろうとしている悲惨な状況だ。

 しかし、プーチンも習近平も五輪開催国の元首だった。五輪を見れば柔道家と言われるプーチンならば正道に少しは戻れるかも知れない。サッカー好きでオリンピック外交に親しい習近平にも響くものがあるかも知れない。問題はトランプである。75カ国の移民ビザ発給を停止したばかりだ。独善の米国が孤立する「ワールドマイナスワン」と言われる世界になっている。気づいていないのはトランプばかり。2028年ロス五輪開催国の元首にはふさわしくない。 (つづく)

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