「プロ野球ニュース」佐々木信也さんは92歳に「長生きすると友人がなくなっちゃうのが寂しいね」

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42歳で「プロ野球ニュース」のキャスター就任

 さて、湘南高で夏の甲子園優勝を成し遂げた佐々木さんは慶応に進み、六大学野球で活躍。高橋ユニオンズでは新人ながら180安打を記録した好打者だった。4年で退団すると、野球解説者に転身し、42歳で「プロ野球ニュース」のキャスターに就任。スマートな司会ぶりで人気を得た。

「しゃべりを誰かから学んだことはありません。テレビ朝日で最初にテレビに出たとき、局の音声の責任者から『マイクに乗りやすい声質だよ。すごく大きな武器を持ってるね』と言われたことはあります」

 選手出身という強みを生かし、監督や選手に食い込んで得たネタも好評だった。

「選手時代、カネやん(金田正一)と一度だけ対戦したことがあり、彼のカーブのあまりの落差に驚いた。引退後、巨人の宮崎キャンプを取材したら、デビュー戦でカネやんに4打席連続三振を食らった長嶋(茂雄)が、マネジャーを横に立たせてボールを下から上へ放らせ、落ちて来る球を打つ練習をしていたね」

 長嶋さんとは、“同じ釜の飯を食った仲”だ。

「私が大学4年のとき、長嶋は立教の2年生で、ともに東京六大学選抜でアジア大会に行き、フィリピン・マニラで同部屋に。彼は寝相が悪く、初日の夜に2回もベッドから落ちてね(笑)。『大丈夫か?』と聞いても、彼は普段は無口で、『大丈夫です』と答えただけだったよ」

 球界のレジェンドとの貴重な交流は、今も佐々木さんの頭の中にしっかり残っている──。

 (取材・文=中野裕子)

▽佐々木信也(ささき・しんや)1933年10月12日東京・世田谷生まれ、神奈川・藤沢育ち。中学で野球を始め、県立湘南高校1年のとき甲子園で優勝。慶應義塾大学から高橋ユニオンズ入団。59年退団。野球解説者になり、76~88年「プロ野球ニュース」キャスターを務めた。01~09年、CSのフジテレビ739で放送された「プロ野球ニュース」のキャスターも務めた。

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