著者のコラム一覧
藤江直人ノンフィクションライター

1964年、東京都渋谷区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後に産経新聞社に入社。サンケイスポーツでJリーグ発足前後のサッカー、バルセロナ及びアトランタ両夏季五輪特派員、米ニューヨーク駐在員、角川書店と共同編集で出版されたスポーツ雑誌「SPORTS Yeah!」編集部勤務などを経て07年からフリーに転身。サッカーを中心に幅広くスポーツの取材を行っている。サッカーW杯は22年のカタール大会を含めて4大会を取材した。

森保一監督が英国遠征2連勝で見せた確かな変化 慎重居士が描く勝利へのシナリオを読み解く

公開日: 更新日:

 両チームともに無得点の状況で、リスクを背負ってでもゴールを奪いにいく。慎重居士で知られる森保監督が選択した、まさに“ギャンブル”と表現してもいい布陣は6分後の同39分に、自陣から9本のパスを繋いだカウンターから伊東が決めた先制&決勝ゴールを生み出した。

 試合後のフラッシュインタビューで、森保監督はシステム変更をこう語っている。

「これからワールドカップを戦う上で違うシステムを、攻撃でさらに圧力をかけながら守備のバランスも崩さない、という戦い方を終盤になってチャレンジしました」

 背景にはコスタリカ代表の堅い守備を崩せないまま終盤に1点を失い、そのまま敗れたワールドカップ・カタール大会グループステージ第2戦へ、いまも強く抱く反省の念がある。

 さらにイングランド戦の後半35分からは<3-4-2-1>システムのまま、左に鈴木淳乃介、右に菅原由勢とウイングバックにディフェンダー登録の選手を配置した。

 攻撃的と呼ぶゆえんだったウイングバックを、左右ともに守備的な選手が務めるのは導入後で初めてと言っていい。サッカー王国ブラジル代表から歴史的な初勝利を挙げた昨年10月の国際親善試合でも、左は中村から相馬勇紀と最後まで攻撃的な選手が務めていた。

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