(4)「長嶋茂雄にはならない宣言」か…松井監督は恩師2人とは似ても似つかない指揮官になる
「無理です! 私は長嶋茂雄にはなれません」
去る23日、松井秀喜監督(52)が就任会見後の一問一答で、長嶋茂雄終身名誉監督の監督として見習いたい部分、理想としている部分を聞かれた際のコメントだ。そして、こう続けた。
「まずそのこと(長嶋茂雄になれないこと)を自分自身、理解しないといけないと思います。やっぱり長嶋さんは長嶋さんなんです。やっぱり自分は自分のできることに集中してやっていきたいです」
これ、長嶋茂雄になりたくてもなれないというより、長嶋茂雄にはならないという宣言にも聞こえる。
長嶋終身名誉監督とのマンツーマンの素振りがスタートしたのは、プロ2年目の1994年だった。東京ドームで試合のある日は田園調布の長嶋邸の地下室、遠征のときは遠征先のホテルで2人きりの素振りは続いた。ヤンキースに移籍して以降も、松井監督いわく「カントク」がニューヨークに来たときは宿泊先のホテルに、バット持参で向かった。「カントク」は選手に付きっきりで指導するタイプだった。
しかし、松井監督は指導者としてのスタンスについてこう言っている。
「育てるっていうんじゃなくて、選手自身が自分で成長していくっていう、そのことを逆に教えたい。指示してうまくなるんだったら、みんなうまくなる。うまくなるってことは自分が自分で成長して、グラウンドに行って初めて結果が出て、少しずつ自信をつかんでいくわけですから。アドバイスを受けて、それがすぐ成長につながることはない。最初は自分自身です」
成長する上でのコツやポイントをつかむのはあくまでも自分自身。自分で気付かなければ本当の意味で自分のものにはならない。そのための環境は整えるし、気付きのヒントも与えるから、自分で這い上がりなさいということだ。
松井監督自身がそうだったのだろう。「カントク」とのマンツーマンの素振りが、気付きのきっかけにはなったかもしれないが、一緒に素振りをしたからメジャーでワールドシリーズMVPを獲得できたわけではないだろう。


















