大鶴義丹が父・唐十郎「状況劇場」を再始動 「親たちの狂気や凄みに命がけで挑み続けることが継承ではないか」
1960年代に勃興したアングラ演劇の代表ともいうべき劇団状況劇場。作・演出そして俳優の唐十郎(2024年没)と妻で看板女優の李麗仙(2021年没)が牽引し、その後の日本演劇界を変えてしまったといっても過言ではない。その状況劇場を唐と李のDNAを継ぐ俳優の大鶴義丹が「令和状況劇場」として新たに旗揚げする。演目は唐の代表作「下谷万年町物語」。自ら演出し、出演する大鶴に直撃した。
──なぜ今、テント芝居という“アナログ”な劇場を立ち上げたのか?
「還暦目前になって、僕の周囲にいる大企業の役職や社会的に成功した友人たちが“人生の締めくくり”を始めているのを見て、逆に、父が命をかけて作り上げた戯曲というコンテンツを次世代に引き継ぐために、あえて険しい道を選ぼうと思ったんです。状況劇場の商号は母が大事にしていたもので、『いつかあなたも唐の作品をやるはずだから』と常々言われていましたから」
──これまで新宿梁山泊(金守珍代表)などで唐作品に出演していますが。
「新宿梁山泊には2014年から10年以上にわたってお世話になり、それが自分の修業期間だったと思っています。昔は元状況劇場の先輩たちに、おまえなんかが状況劇場を名乗るのはおこがましいと叱られそうなのも、再始動をためらう理由だったんですが、そんな先輩たちも80代。もう怒ってくれないかなと(笑)。僕が中学生のときによく遊んでくれた金さんは父の『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』で読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞しているし、新テントも後押ししてくれたのは心強かったですね」


















