恐竜をモチーフにした現代アートが大集合「恐竜アート博物館」芸術新聞社監修 真鍋真特別協力
「恐竜アート博物館」芸術新聞社監修 真鍋真特別協力
近年、加速度的に研究が進化し、恐竜に関する新発見や新説が続々ともたらされている。そうした状況に呼応するように、恐竜をモチーフにしたアート作品が次々と生まれているという。誰もその姿を見たことがないからこそ、研究の進展によって常にイメージが更新される恐竜は、アーティストのイマジネーションを引き出す究極のキャンバスとなっているようだ。
本書は、そんな恐竜アートの最前線に触れられるアートブック。
藤浩志氏の「トイザウルス」は、家庭で不要になったプラスチックおもちゃによって造られる立体彫刻。床に整然と並べられたおびただしい数のおもちゃの海から出現したかのように、おもちゃを合体させて巨大化したティラノサウルスやアロサウルスなどをモチーフにした恐竜たちは、今にも動き出しそうな迫力だ。
なぜプラスチックのおもちゃで恐竜なのか。プラスチックの原料の石油は、恐竜の全盛期だったジュラ紀のプランクトンやバクテリアなどが長い時間をかけて変化したもの。藤氏は、太古の生命の堆積と現代の大量消費社会を支える素材とが地続きであることを思うほどに恐竜というイメージに強く惹かれたという。
渡辺おさむ氏の「Sweet dinosaur」シリーズは、スイーツデコの技術を応用して、樹脂製ホイップクリームを使って本物のお菓子そっくりに作る「フェイク・クリーム・アート」。パステルカラーのクリームで装飾されたトリケラトプスやスピノサウルスは、思わず手が出そうになるほど「おいしそう」。
他、白磁に金彩で恐竜をかたどる陶芸作家・鷹山真彩氏や、恐竜と内燃機関が融合した立体造形作品の塩澤宏信氏ら、18プラスアルファのアーティスト、クリエーターの作品を収めた、まさに誌上博物館だ。
(芸術新聞社 3300円)



















