「火葬待ち」に重くのしかかる経済的負担
「おちおち死んでもいられない」
最近の火葬場事情を聞くと、思わずそんな愚痴のヒトコトも漏らしたくなる。
テレビのニュースなどで「火葬場不足」や「火葬待ち」という言葉を目にする機会が増えた。いわゆる多死社会の到来に伴い、特に都市部では亡くなってから火葬までに5日から1週間、混雑期には1週間以上も待たされるケースが常態化している。
「生きているうちに火葬場を予約しておけないのか」と思うかもしれないが、火葬場の予約は自治体に死亡届を提出して初めて可能になる仕組みだ。
生前予約は制度上不可能で、亡くなった後に先着順で枠を押さえるしかないからこそ混雑が発生する。
この「火葬待ち」の期間中に重くのしかかってくるのが、想像以上の経済的負担だ。ご遺体を保冷・保管するための「安置施設使用料」と「ドライアイス代」は、日割り計算で加算されていく。
ドライアイスはマイナス78.5度の二酸化炭素の塊だが、常温では気化してしまうため毎日10キロ近くの補充が必要だ。この費用は1日あたり約8000円から1万5000円ほどかかる。基本プランに含まれるのは「1~2日分」程度のことが多く、1週間の火葬待ちで10万~20万円もの追加費用が発生する。格安プランを選んだつもりが、想定外の支払いに跳ね上がる落とし穴があるのだ。

















