「海賊党の思想」浜本隆志氏

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 だが、今年9月22日の連邦議会選挙では、2.2%の得票率しか獲得できなかった。敗因は、「ネットの自由を主張するワンイシュー政党で、金融政策に疎く、外交問題にも対応できなかったこと。表現の自由を侵害するとして海賊党が反対していたACTA(模倣品・海賊版拡散防止条約)をEU議会が否決したので、当面のネット規制を回避できた安心感の広がりも大きいと思います」

 では海賊党は泡沫政党なのかというと、そうではない。ネットは今後も進化し、海賊党が主張するネットの自由、政治の透明化は大きな社会的テーマであり続ける。「液体民主主義」の実験は、始まったばかりなのだ。
(白水社 1600円)

◇はまもと・たかし 1944年香川県生まれ。ワイマル古典文学研究所、ジーゲン大学留学。関西大学文学部教授。著書「ドイツ・ジャコバン派」「魔女とカルトのドイツ史」「モノが語るドイツ精神」「拷問と処刑の西洋史」ほか。

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