「殺さずに済ませたい」大石圭著

公開日: 更新日:

<人形しか愛せない天才作家>

 涼は、街角のショーウインドーで見かけたビスクドール(磁器製人形)に「私たちが生まれる手伝いをしなさい」と啓示を受け、医学生から人形作家に転身。今や、注文が50年先まで埋まっているという人気作家だ。しかし、涼には連続殺人犯というもうひとつの顔があった。人形にしか欲情しない涼は、5年前に自分が作った人形そっくりの娼婦を殺害して屍姦。そのときの快感が忘れられず、犯行を繰り返してきた。被害者はみな彼が作った人形そっくりの美人だった。その衝動を抑え込もうと、今までモデルを使わなかった涼だが、今回はある女性に似せた人形作りに励む。

 天才人形作家を主人公に描く長編サスペンス。
(徳間書店 648円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発