「存在しない小説」いとうせいこう編

公開日: 更新日:

■虚構の迷宮にいざなう世界文学アンソロジー

 存在しない小説を専門に訳す「仮蜜柑三吉」なる人物から編者のもとに送られてきた小説のアンソロジーという設定で書かれた本書は、フィラデルフィア、ペルー、クアラルンプール、東京、香港、クロアチアと、世界各地の声を拾った6編で構成された短編小説集。

 フィラデルフィアからニューヨーク行きのアムトラック(鉄道)に乗り込んだ男の回想を描いた「背中から来て遠ざかる」、「存在しない小説」の行方をペルーの辺境の村で語る日本人の男の話「リマから八時間」、中国人街に迷い込んでしまったマレー人少女の物語「あたし」などの短編の直後に、編者解説がはさまれているのが特徴だ。4作目の「能楽堂まで」では編者が著者として登場し、5作目の「ゴールド」ではキーフ・リーなる新しい訳者が現れ、最終作「オン・ザ・ビーチ」では編者が訳者として登場する。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    年金8兆円消えた…姑息GPIFが発表「今後失う」衝撃の数字

  2. 2

    山田哲に大瀬良まで…巨人が狙う“総額60億円”FA補強プラン

  3. 3

    西村まさ彦が“乳がん離婚宣告”報道に「ハメられた」と困惑

  4. 4

    前嶋和弘氏 トランプ岩盤支持…差別問題のダメージ少ない

  5. 5

    巨人エース菅野をむしばむ「最低8回は投げろ」の過酷指令

  6. PR
    在宅ワークにSOYJOYを激推ししたい理由

    在宅ワークにSOYJOYを激推ししたい理由

  7. 6

    韓国俳優と熱愛報道 綾瀬はるかが亡父に誓った結婚の執念

  8. 7

    小規模地震多発は不気味な予兆…「大地震の相場」の復習を

  9. 8

    巨人“正捕手問題”解決せず…「打てる捕手」の日は1勝3敗

  10. 9

    老舗経済誌が安倍首相批判を特集した理由 編集長に聞いた

  11. 10

    中国の“弱点”三峡ダムが決壊の危機…世界中で株価の暴落も

もっと見る